そもそもRaspberry Piってなにっ…?
イギリス発祥の教育用コンピュータ
まず読み方すら分かってなかったのですが「ラズベリーパイ」と読むのだそうです。
購入前、妻に「ラズベリーパイ買ってもいいかい?」って訊いたら、妻は「食べ物?」娘も『食べるー!」と間に入ってきたのですが、そりゃそうですよね?って話です。ボクも食べたいです。
そこでWikiはじめネットに書いてある
- 発祥はイギリス
- 基本的なコンピュータ科学の教育を促進することを意図
- 扇風機やLEDの点灯など電子工作をきっかけに簡単なプログラムから習得できる
- 小さくシンプルなにより「安い」
といった聞きかじりのPCの方のラズベリーパイに関する説明を必死で妻に説明しました。
だいたい「PC」と呼んでいいのかさえも分かっていない。
PCの値段とは思えないその価格
買い物それも特にボクの「ワケの分からない買い物」に関しては山のごとく動かない妻ですが、そんな武田信玄の生まれ変わりみたいな妻を動かしたのは最後の「安い」という項目に他ありません。
むしろ機嫌よく「いずれはプログラミングも小学校の必須教科にもなるかもって聞いたし、いいね♪」とアカデミックな言葉と共に風のごとき速さで賛同してくれたけど、最初の妻は「…コンピューターを…買う…だと?」と呟いた途端、顔のパーツがぜんぶ眉間のあたりへ一斉に集合してましたが、値段を聞いたとたん速やかに解散したのはやはり彼女の中で経済的な問題が解決したからだと思うんです。
そんな妻の不安を解消させた価格はなんと…
5,980円(amazonにて2018年4月現在)
コンピュータの値段がですよ。すごいですよね。
…とはいえ、プログラマでもないくせに肝心の「使いこなせるか」などといった問題をスルーし、妻もただ「安い」とか「教材にもなる」といった上辺の良いとこばかりに浮かれ、ボクに至ってはイケメンになりたいというトチくるった動機で5,980円も浪費するのはいかがなものかと思うけど、とりあえずせっかく買ってしまったのでどんなモノかひとつ触ってみようかと思います。
驚きの「大きさ」と仕様
大きさはほぼタバコサイズ
- 大きさ:W90mm H28mm D60mm
- 重さ:74g
何?この大きさ。完全に手の平サイズじゃん?
老眼が始まったとか古いズボンが入らないとかそんな哀れな不条理に対する憎しみを込めてグッと力を入れたら握り潰せるPCなんてこの世にある?
wifiやbluetoothも搭載
写真を3方向から撮ってみました。そしてそれを合成するっていうハイテクぶり。
仕様も以下のとおり
- HDMI出力 ×1
- microSDカードスロット(起動用) ×1
- Bluetooth
- 無線LAN(wifi)
- 有線LAN
- USBコネクタ ×4
- 3.5mmジャック(オーディオ/コンポジットビデオ出力)
- メモリ1G
要するに無線でインターネットもできるし色んな機器を繋げることもできるってこと。
パソコンじゃん?もう完全にパソコンじゃん?。
接続・動作に必要なもの
基本的には普通のPCとだいたい同じ
ネットなどを見ながら、いつもどおりあたふたと必要なものを用意しました。
だいたい以下のようになります。
- Raspberry Pi(ラズベリーパイ)本体
- キーボード
- マウス
- 電源(USBとソケット)
- 起動用 micro SD(4GB以上)
- モニタ出力用HDMIケーブル
- ネット用LANケーブル(※付属)
本体とLANケーブル以外はすべて別売りなので、当然こちらは買い揃える必要があります…とはいえ、全部揃えたとしても1万円もかかりません。
モニタは市販のテレビでもOK
あと、特筆すべきは普通のテレビモニタ出力可能という点。
せっかくなので今回は、我が家のテレビに出力してみたいと思います。
さあ、それではいよいよ起動ディスクを作成します。
すでにこの「起動ディスクを作成」という言葉にほぼ90度近く心が折れかかってますが、これもイケメンになるため。
はたして謎のメカRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を無事に接続そして起動できるのでしょうか?そしてボクはイケメンになれるのか?
それではスタートです。
① 起動用のmicroSDを作成
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)にはOSがない!?
そうなんです。すでに心の中で「なんじゃそりゃ?」を連発してます。
WindowsやMacといったOS(オペレーティングシステム)がインストールされてないすっぽんぽんのPCなので、microSDにOSを書き込んでそれを差し込むことで起動用のディスクにするとのことらしいです。
つまり起動用ディスクは自分で用意しなくてはいけません。いきなりハードル高ぇなおい。
OSが何種類もある…?なにそれ?どれを選べばいいの?
MacやWindowsを選ぶような感じってこと?
とりあえずザッと調べてみたのが以下。
- Raspbian
- Windows 10 IoT Core
- Ubuntu MATE
- OSMC
- PiNet
などなど、他にもまだまだあるようです。ボクもあたふたしてます。
それぞれの特徴も書かれてるんだけど…とてもじゃないけど「Visual Studio Communityを使えばGUIアプリケーションが作成できる」などまったく理解できない。めっちゃ諦めてビールとか飲みたいです。
なので、あまり深く考えるのはやめてとりあえずボクはオフィシャルなOS(らしい)「Raspbian(ラズビアン)」にしようかと思います。
さららなる試練「OSのインストール方法は2種類…だと??」
1つ目の方法:NOOBS(New Out Of Box Software)とは?
「ヌーブス」と読むのだそう。
NOOBS(ヌーブス)とは、
ラズベリーパイの公式HPでダウンロードできる、ラズベリーパイ用の最も標準的なOS「Raspbian(ラズビアン)」を含めた必要なファイルが格納されているインストールソフトウェア…のこと。
コレをいったんPCにダウンロードして、microSDに保存する方法を指すようです。てことは結局、他にネットに繋がっているPC環境が必要なんですかそうですか。
ちなみにRaspbian(ラズビアン)以外のOSをインストールしたい人用にOSが含まれていない「NOOBS Lite」というのもある模様。
2つ目の方法:イメージファイルを使う…とは?
NOOBS(ヌーブス)を使用せず公式HPからダウンロードできるその他のOSを直接SDカードにインストールすること?のようです。
なので「正直もうどっちでもいいじゃねえか、ていうか方法は1個にしてくれ…」という思いをグッと抑えつつ、今回ボクは色んなサイトで一般的と書かれてるNOOBS(ヌーブス)を利用してみたいと思います。
OSのダウンロードとインストール
ラズベリーパイの公式HPのダウンロード画面も英語ばっかりでまったく容赦ない雰囲気。
でも頑張る。何書いてんのか分からんけど。
ちなみにダウンロードも「Torrent」と「ZIP」って2種類あるけど、健全なパソコンライフを送ってる人にはTorrentは気にしなくていいやつ。なので、健全なボクは元気いっぱいZIPを選択、1GBほどあるので10~15分くらいかかりました。
解凍にはExplzh (x64)を使用
ダウンロードしたZIPファイルを解凍しようとしたのですが…ここでも問題。
ファイルサイズが大きく、普段使ってる+Lhacaとかだと解凍できなかったので、Explzh for Windowsという解凍ツールをダウンロードして使用しました。
このあたり(というかこのブログ自体がそうなのですが)は自己責任とご判断でお願いします。
お待たせ、起動ディスクが完成したよ。
microSDをフォーマットして、解凍したNOOBSをすべてそこに移動。
それをRaspberry Pi本体に差します、ようやくこれでRspberry Pi本体の準備はOK。
②TVモニターに繋いでいざ起動
とりあえず繋ぐのはHDMIとUSBの電源のみ
まずHDMIケーブルでテレビと本体を繋ぎ、
つづいて電源を差します。
インストール長ぇ…
すると画面が表示され、インストールソフトが起ち上がり自動的にインストールしてくれるのですが…これが結構長い。
たぶん30~45分くらいかかったんじゃないだろうか?
無事起動ハロー!ラズビアン!
これがラズビアンの起動した画面。
使える人に言わせると色々違うのだろうけど、まぁウィンドウズみたいな感じ。
マウスとキーボードは挿してそのまま使えるので、まずは普通にPCを使うように触ってみたいと思います。
マウスもキーボードも今はセットでも1,000円くらいで買えるので気が楽ですね。
③さっそく触ってみる
インストールなど基本的な作業はすべてコマンドラインで
これがけっこう敷居高いというか、
ボクみたいなPCにあまり詳しくないタイプからするとちょっと抵抗のある「例の黒い画面」での作業となります。
が、最初は日本語入力機能や軽量な画像ビュワーなど必要な機能のインストールばっかりで、色んなサイトにやり方が載ってるので思った以上にラクでした。
入力もカタカタと見たこと無いプログラムコードを書くわけでもなく、ほとんど ” sudo apt-get install ○○○ ” と ○○○ の部分に必要なソフト名を入れてenterキーを押すだけの作業です。
検索するブラウザも「Chromium(クロミウム)」というラズベリーパイ用のChromeブラウザが使えるのでほぼいつもどおりのPC作業と変わらないし、ログインしてそのままGmailやGoogle KeepといったGoogle関連のツールなんかも利用可能です。
パソコンとしては処理や動作などやはり『遅い』
ウチのサイトも見ることができます。
このように普通に使う分には特に問題ないですが、若干とはいえ反応の遅延は感じます。
さらにブラウザとテキストエディタそれに画像ビュワーなどを開いて作業してたら1つ1つの動作がどんどん遅くなっていくようなイメージで、時には「…どうした?フリーズか?」と思うほど。
もちろんフリーズこそしませんが、あちこち開いた状態からブラウザのタブを新規で開いたりするだけで3~5秒待ったりしたときは、かなりストレスでしたね。
なので、なるべるタスクを重複させず気長に使う必要はありそうです。
まとめ:結局なにができるの?
基本的には電子工作のためのプログラミングツール…ってことでいいのかな?と思いますが、簡易的なPCとして使えることもよく分かりました。
- Webブラウジング
- テキストエディタによる文書作成
- 簡単な画像の編集
- GmailやYoutubeの活用
- Office系ツールの活用
といった基本的な操作も問題なさそうです。
ただWindowsやMacのような、フリーソフトやアプリをダウンロードした色んな使いこなしはさすがに無理かもですね。
じゃあやっぱりRspberry Piは電子工作専用機なのか?っていうとそれもまた微妙で。
- PCはせいぜいメールチェックとドキュメント作成くらいでOK
- エンタテイメントはたまにYoutube見たりWebブラウジングする程度
- ノートPCすら買うのは経済的に痛い
- データはメールで送って学校や職場で共有またはプリントアウトできればいい
なんて人であれば、
- 本体 ¥5,000
- マウス ¥1,000~
- キーボード ¥1,000~
- ケーブル類 ¥2,000~
- microSD ¥1,000~
- 電源¥1,000~
といったところなので、予算¥10,000~でPC環境が作れるかと思うとPCとしてRspberry Piを購入するのも1つの選択肢かもって思います。
あと、HDMI端子付のテレビがあるホテルや施設へも気軽に持ち込めるんじゃないでしょうか。万が一旅先でノートPCが壊れたら悲惨だけど、コレなら壊れてもそれほどイタくないですよね。
いかがでしたでしょうか?
正直これから電子工作やプログラミングに足を踏み入れることは恐らくないかと思いますが、ゲーム機のようにこのRaspberry PiをPCとしてTVに繋ぎっぱなしにしておくのも悪くないように思えてます。
今後、意外に便利な使い道などがあればまた記事にしたいと思います。
10,000円~の予算でリビングに常設できるPC環境、今では電源やケーブル類さらにMicroSDなんかがセットになったキットも販売されてますので、もし興味を持たれたらぜひご検討してみてください。では。